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シャーロック・ホームズの愛弟子



数あるホームズのパスティーシュの中でも異質な、女性
(まぁホームズが女性という凄いのもありましたが)の視点、
それもユダヤ系で、鋭い知性とフェミニズムの精神を具え、
亡き父(災害で両親を喪っています)の服をまとった、
15歳の孤児のアメリカ人(!)少女の眼で語られる物語です。
この第一作(現在4作まで訳されています)は、
少女メアリが、ホームズの助手を務めながら様々な事件を解決していきます。
ワトソン、マイクロフト、ハドソン夫人、ホームズの少年助手だった人など、
ドイル・ファンにも楽しめる描写がたくさんありますが、
なんと言っても、少し生意気で、頭が良すぎて孤立している少女メアリが、
ホームズやハドソン夫人の理解と薫陶によって成長していく過程が楽しい。
1915年から始まる物語ですが、今なお頭の古い人々の無理解に、
ごつんと頭をぶつけた経験のある女性なら、共感出来るフレーズがいっぱいです。
力強い筆遣いで描かれるサセックスの自然や、
ハドソン夫人による美味しそうなお料理の数々も魅力的。
特に、チーズ・スコーン!
(これは私だけじゃなくて、このシリーズは大変ファンサイトも多いのですが、
公認日本語サイトさんでもお料理再現コーナーがあります。
英語サイトの方は今リンクが切れているようなので、こちらを引用させていただきます)

第2作以降の展開は、それじゃ、ハリエット・ヴェインと一緒じゃないの!?と
4Fミステリ(作者、主人公、訳者、読者の大半がfemaleのフェミニズムを感じられるミステリ。
ちなみにここでいうフェミニズムとは現代の魔女狩りに挙げられる、ヒステリックな形式的平等主義者でもないし、
ダンデーなおじさまが甘い言葉をきれいなおねえちゃんに囁いたり車のドアをあけたりすることじゃなくて、
人を女性かどうかで区別せず、それぞれのIndivisualとして尊重するという正しい意味ですよ)を通過した女性読者としては、ちょっと首をひねる部分もあるのですが、
ミステリというより、冒険小説(ホームズ本家の物語も、実はそうだといえますね)として、
なかなか楽しめます。

ローリー・R・キングは、現代のサンフランシスコの女性刑事を描く『捜査官ケイト』シリーズもとても読み応えのある、腕力を感じる作家です。こちらもお奨め。
# by Madorena | 2005-10-01 17:04 | エンタの天使

小説の中のHalloween

本で読んだ、イギリスのハロウィンとガイ・フォークス・デイのエピソードで
印象的なものは2つあります。
ひとつは、『公園のメアリー・ポピンズ』の最後の章、
登場人物の影たちが公園に集まってダンスパーティを開くもの。
『とびらをあけるメアリー・ポピンズ』も確か、ガイの日の花火の火花と共に、
メアリーが空から降ってくるんでしたね。
もうひとつは、ルース・レンデル『わが眼の悪魔
これと、『ロウフィールド館の惨劇』『殺す人形』は私の三大お勧めレンデル
(ただしウェクスフォードものはあまり読んでないへなちょこレンデル読者ですが)です。
ある人間の個性、生活が日常的に積み重なって、惨劇をもたらす、
皮膚に毒草を押し当てられるような、
染み入ってくる恐怖を描かせたら右に出るものがないレンデルの真骨頂が出ています。
レンデルの恐怖は、異常な行動を異常だと認識しないユーニス・パーチマンや、
アーサー・ジョンソン、ドリーの日常を平然と描いていくことで、
読んでいる人間がうっかりそういう人物に移入し、自分の内面が正常か、揺らいでしまうところにあるような気がします。
そういう点では、シチュエーションがいかに異常でも、ミネット・ウォルターズの登場人物の方が、精神的には健康ですね。殺戮行為も、理由が明かされると、なるほど仕方なかったのか…という気になりますし。閑話休題。
日本でも、オフィスや近所に居そうな、ごみ捨てや書類の角合わせにうるさいタイプの
しみったれた中年男が、永年に亘って愛でてきた、地下室のマネキン人形。
それはさらに忌むべき秘密の蓋をするアイコンでもありました。
ある年のガイ・フォークス・デイに、その人形が火あぶりにされたことをきっかけに、次々に悲劇が起こるのです。
同じフラットに越してきたもう一人のA.ジョンソン(アントニー・ジョンソン)のロマンスと、
他の住人の不倫騒ぎに、"ケンジントンの絞殺魔"の犯罪が絡み合って起こるクライマックスは、繊細な方は夢に見そうですよ。
# by Madorena | 2005-09-30 17:54 | エンタの天使

Halloween spooky

近所のTESCOも、ハロウィンのコーナーが出来ました。

↑これはキャドバリーのサイトにレシピのあったHalloweencakeです。こんなデコレーション出来たらすごいな…
近所ではお向かいしか小さいお子さんは見ないのですが(小学生2人)
夕方のTESCOはお迎え帰りの制服の子供とお母さんがいっぱい居るので、
お菓子は用意しておかないとなー、と、セールのチョコバーを少しずつ買っています。
ジャックオランタンは、うまく刳り貫く自信が無いので、プラスティックのを買うかな…

お菓子を小分けして包んでおこうかなとも思いましたが、
今はアレルギーやら色々気遣いもいるので、
当日はボール箱かクッキーの空き箱みたいなのに、
キャンディやチョコバー、リンゴ、アレルギー・フリーのお菓子を盛っておいて、
お化けちゃんたちが来たら、Treat as you like、と出そうかなと思います。
ガイ・フォークスの花火というのも見てみたいものです。

来年でも、仮装をする機会があったら、これを着てみたいと相方に見せてみたところ、即座に力いっぱい却下されました。
「仮装パーティにも、へヴィメタルのライヴにも着られるから無駄にならないよう」
「着んでよろしい。いかんでよろしい」ちぇっ。
このサイトはこの"Tinker Hell"や"Helle's Belle"(美女と野獣ですね)
"Creeping Beauty""Snow Fright ""Spiderella""Malice In Horrorland "
といったcostumeがあって面白いです。
日本では見なかった『Psycho』のマザー・ベイツの衣装はこの手の通販でよくみかけますが、遠目だとただのおばちゃんなので、かなりマニアックですね。

『よい子には、首をあげよう』
ジャック/Nightmare before Christmas
# by Madorena | 2005-09-30 17:50 | Supermarketに行こう

Bolton(中田のチーム)、ブルガリアチームに勝利!

2-1で勝ちましたね。
1点は相手チームのオウンゴールだったみたいですが。
上記BBCのWebでは中田の文字が無かったので、
朝、BBCニュースのダイジェストを一生懸命見ていたのですが、全然中田については言ってくれない。
前の記事でも書いたんですが、今の中田と同じような髪型の選手がBoltonもいっぱい居て、
(単なる短髪でもこっちの人のは大体色が薄い…髪自体が薄い場合もしばしば)
アフリカンの選手以外で、ロングショットで見分けるのは難しいです。
うーんと引いて撮ってれば、動きでわかるんですが、もつれ込んでるときはほんとに難しい。
頭、何か目立つ色にしてくれないかな…
これが野球の新庄選手だったらフットワーク(ヘアワーク?)軽く青だの紫だのにしてくれそうですが(笑)
中田はストレートなオシャレだから、そんなインコみたいな真似はしてくれないだろうな。
中田のHPでも29日の試合に出たとは言ってないので、出られなかったのかな。

日本に居るときはどっちかというとMLファンで、サッカーにはそう燃えてなかったんですが、
やっぱり同じ頃にUKにやってきて暮らしてる同胞、って意識でしょうか、
中田も家でJSTV見てるのかな、BBCのフットボール・ダイジェスト、見てるのかな、BBCRadio1、聴いてるのかな、と親しみを感じてきますね。
(中村はやはりちょっと遠い…でも一度は見たいです。グラスゴウではついでにマッキントッシュ・ハウス見たいし)
友達にメールして「最近私、中田ブーム」といったら、
中田は結構Mちゃんと同じような音楽好きなんだよ、と中田セレクトのコンピレーション・アルバムを教えてくれたんですが、おお、Jay-Z、R.Kelly,Kanie Westがある、というわけで当分中田ブームは続きそうです。
でもうちの辺りはBoltonファンは殆ど居なくて、赤いユニフォーム主流なので(どこかはご想像にお任せ)隠れボルトンとしてひっそりと応援…
# by Madorena | 2005-09-30 03:28 | Football a go go!

禁断の書

時折、カバーをかけないと電車で読めないような本が読みたくなることがあります。
成人向けという意味じゃなく、なんとなく怪しい、
見た人がその本や著者を知っていれば、
「え?」と読んでいる人の顔を確かめたくなる、(タイトルだけでも怪しい場合もあり)
もしかしたらB級とのすれすれの境目をドリフトして走っているような、
でも、中の一節が心に焼き付いて一生付きまとってしまうような、そんな本。
また、名言があったりするんですな。
相方は週刊誌と新聞だけで活字受容量がいっぱいいっぱいなので、
(家族も友人も活字中毒揃いだったので、本を読まないで生きられる人は初めて見たかも…)
本棚は漁られる心配がありませんから、
ちょっとは持ってきたんですが、↓例
『板谷バカ3代』

「バカというのは、用事もないのに出歩くのがホントに好きである。」
『平成よっぱらい研究所』

「きのうのわたしはよっぱらいであってわたしじゃないのよ」
『できるかなリターンズ』

「怒ってるときの君は嫌いだけど笑ってる君は好きだといわれた」

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# by Madorena | 2005-09-29 23:19 | エンタの天使